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【「快眠力」を高める!】

「快眠力」を高める! やはり健康の根本は「快眠」だ

先日の【ただの人にならない「定年の壁」のこわし方】に引き続き、著者からのご献本です。 まことにありがとうございます。


著者の成井浩司先生は、我々睡眠医療界では、知らぬ者は完全にモグリと言い切れるほどの重鎮であり、日本に睡眠時無呼吸症候群のCPAP治療をもたらし、根付かせ、発展させたレジェンド中のレジェンドです。


成井先生は1982年に東海大学医学部を第3期生として卒業しますが、そのとき現在の奥様のお父様から、「新設私立医大出身のやつになど娘はやらん!虎の門病院にでも入ったら認めてやる」と言われて、なんと400倍の難関を突破して虎の門病院の内科研修医として勤務しはじめたそうです。いきなりレジェンドです。


当時は睡眠時無呼吸症候群の診断はできても、現在のようなCPAP療法が日本に存在しなかったため、減量指導や気管切開などを試みていたそうです。

その後、1985年にCPAP療法に挑戦するも、器械も駆動音も大きく非現実的でしたが、1992年にシドニー大学のコリン・サリバン教授のもとで学んだオートCPAPを日本に持ち帰ったところ、虎の門病院の患者数がどんどん増えます。

1998年には奔走の末、保険適応を取得し、全国の病院で健康保険を利用した標準治療が行えるようになりました。 2003年2月JR山陽新幹線岡山駅で起きたオーバーラン事故をきっかけに、世間で睡眠時無呼吸症候群が知られるようになりました。

2004年には虎の門病院に日本最初の睡眠センターが設立され、成井先生は初代センター長として活躍します。

現在でも精力的に外来をこなされ、後進の指導に当たり、日本の睡眠衛生増進に尽くされています。


そんなにすごい人なのに、外様で若輩の私にも胸襟を開いてくださり、業界のネットワークに引き入れてくださいました。

現在、私が睡眠医療を楽しめるのは、まさに成井先生のおかげで、たいへんな恩人です。


さて、成井先生ではなく、本の宣伝をしなければなりません(笑)


パフォーマンスの高い人ほど、睡眠を意識する

「7時間寝ても9時間寝ても、次の日メチャクチャ体がダルい」と感じた日が継続したので受診したというのは、自分の体に意識が高いアスリートならではのエピソードだと思いました。すぐに受診して、行動変容するのもさすがです。

落合博満さんも、現役時代は10時間は眠っていた、と公言していますし、睡眠とパフォーマンスの関係は非常に強いです。

以前、FBで話題にしたとおり、野球といえばラミレスさんもCPAPユーザーです。メジャーリーグにもCPAPユーザーは多いです。

その他、白鵬さん、秋元康さん、ホリエモンこと堀江貴文さん、爆笑問題太田さんご夫婦、おぎやはぎの矢作さんなどなど、パフォーマンスの高い有名人CPAPユーザーはたくさんいます。


そこで、成井先生に感謝してくれているからこそ、本の中で患者として名前を出すのを許してくれた著名人を抜粋してみましょう。

安倍晋三(元総理)、赤羽一嘉(元国交大臣)、水木しげる(漫画家)、松あきら(元参議院議員)、高橋英樹(俳優)・・・ミーハーな切り口ですが、他にも有名人を探すという楽しみ方ができます!

患者だけでなく、情報の出どころやエピソードなどを固有名詞で書いてあるのは特徴で、私にとってはわかりやすいです。


【第1章 睡眠障害をあなどってはいけない】と【第2章 睡眠障害は病気をつくる】は、全般的な睡眠生理を学べます。

成井先生は臨床医だからこそ、あまり学術的に難しくなりすぎずに、非医療者が自分ごととして捉えやすい表現を用いてくれている一方で、その背景にはしっかりとした科学的エビデンスがあるので、ロジックが破綻していず、いいかげんなポピュラーサイエンスでごまかすことがありません。

曲がりなりにも専門家を名乗っている私が読んでも、睡眠を科学するのがはじめての方が読んでも、十分に読み応えがあり、学びになり、頭でっかちではなく実践できる小さな行動の工夫があります。


【第3章 本当に怖い「睡眠時無呼吸症候群」】と【第4章 「いびき」を放置してはいけない】は、成井先生の真骨頂、睡眠時無呼吸症候群に関する話題です。

睡眠に関する専門家の書いた本をなにか一冊読もうというときに最適なのは言うまでもありませんが、そういった候補となる本と差別化する特徴となるのは、この2章でしょう。

皆さんにはピンとこないかもしれませんが、科学者が実験して論文を書く基礎医学と医者が現場で患者を診る臨床医療は全く異なります。ほとんど共通点すらないと言ってもいいくらい違います。

バリバリの実臨床家、この道のレジェンドである成井先生の捉える睡眠時無呼吸症候群の世界をぜひ、ご堪能ください。

成井先生はCPAP療法の権威ですが、他の治療法についても細かく説明しています。

OA(口腔内装置)の普及にも熱心で、医科歯科連携を進めています。

巻末には直接指導した医療機関リストもありますので、ぜひ、気になる方は参考にしてください。

残念ながら「心陽クリニック」は漏れていますが、直接指導され、顧問にもなってくださっていますので、ご安心ください。


【第5章 良い睡眠で若さと元気を取り戻す!】は、若さと元気を取り戻す必要のない人にはピンとこないかもしれませんが、章題は、これが一番いいな~と思いました。

成井先生は睡眠時無呼吸症候群診療のエキスパートなので、タイトル等はプロのサポーターが支援したんだと思いますが、「あなどるな」「びょうきをつくる」「ほんとうにこわい」「ほうちしてはいけない」と、これまでの4章のタイトルがやや脅迫的なので、せっかく、【『快眠力』を高める!】というポジティブな大題を活かせるような章題にしてもらいたかったというのが唯一ネガティブな感想です。

もちろん、読めば快眠力を高めるポジティブな方法がたくさん書いてありますので、ご期待ください。



「健康は寝ている間につくられる」というのが私の持論です。

「はじめに」に書かれた成井先生のご主張は、言い得て妙だと納得できます。

よく、「身体は食べたものでつくられる」と主張する人がいますが、私はそうは思いません。

食べたものは生命活動に関わりはしますが、あくまで体をつくるのも健康をつくるのも人生をつくるのも自分自身です。

食べたものが私をつくっているのではない、私が私の人生をつくる過程で食べているのです。

その点で、私が私のからだ、健康、人生をかたちづくる上で欠かせないプロセスが睡眠です。

本文中に引用される井上昌次郎先生の【「よりよく生きる」ことは、とりもなおさず『よりよく眠る』こと】に大賛成です。



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