コラム
81–90件 / 全179件

頭痛と睡眠 【プレゼンティーイズム①】
頭痛は、プレンゼンティーイズムの代表的な原因です。プレゼンティーイズムとは、就業しているけれど、発揮しているパフォーマンスが、会社に期待されているアウトプットに達していないことによるコストです。つまり会社が、4000円の売上を作ってくれると思って、従業員を時給1000円で雇用しているのに、2000円のアウトプットしか出せない場合、2000円のコストがかかると計算でき、この2000円のコストをプレゼンティーイズムといいます。頭痛は、第1位メンタルヘルス、第2位睡眠についで、第3位のプレゼンティーイズム原因です。疼痛というくくりにすると、メンタルヘルスを抜いて第1位になります。そして、今回は第2位の睡眠との関係を紐解きます。そもそもメンタルヘルス不調、睡眠障害、疼痛というのは、それぞれが原因にも結果にもなる複雑に絡み合った関係です。どれかを治療することで、すべてが軽快することが期待できるのです。頭痛の原因は、さまざまですが、酔った後、徹夜、時差ボケ、不眠、睡眠不足などなど、不適切な睡眠とは関係がありそうだと、誰でもうすうす感づいていることでしょう。今回は、睡眠障害の治療が頭痛の軽減に役立つ

【心電図異常】 健康診断異常所見シリーズ(1)
このコラムは働く人をターゲットにしているので、最もメジャーな健康診断は、労働安全衛生法66条に示される事業者と労働者の義務である健康診断、通称「法定健診」でしょう。1. 既往歴及び業務歴の調査2. 自覚症状及び他覚症状の有無の検査3. 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査4. 胸部エックス線検査及び喀痰検査5. 血圧の測定6. 貧血検査(血色素量、赤血球数)7. 肝機能検査(GOT、GPT、γ-GTP)8. 血中脂質検査(LDL・HDLコレステロール、TG)9. 血糖検査10. 尿検査(尿中の糖及び蛋白の有無の検査)11. 心電図検査「右脚ブロック」や「ST低下」など、謎の所見が多く、所見の意味も、求められる事後の行動も、わからないランキング上位なのが、「心電図異常」ではないでしょうか。健康診断で心電図異常、心電図所見が見つかったら、その健診結果を主訴に保険診療を受けることができます。私はいつも、「健診の有所見は7割引きクーポンの当選ですよ!」と伝えています。心電図だけでなく、どの項目の有所見が、どの検査のクーポンになるのか、今後、シリーズ化してお伝えしたいと思います。心電図所見だけじ

ボケたくないなら眠りなさい⑤ 脳ドックで効果てきめん
脳ドックとは脳ドックとは、脳卒中発症リスクを早期に発見し、リスクを低減する行動を選択するきっかけにするために、MRIや血液検査などによって、包括的に脳の健康をチェックする検診コースの総称です。本来、脳卒中で死にたくない人が受ける検査ですが、そのためには血圧測定だけでもほとんど同じ効果が得られます。脳卒中は、何の前触れもなく突然発症して、発症前までの普通の生活を奪います。発症後の処置によっては、一命を取り留めることもありますが、それでもお金も時間も命もかかります。発症後は、どんなに運がよくても1ヶ月近く仕事を休むことになりますし、100万円以上の出費になります。命があっても、麻痺や言語障害などの後遺症が残り、仕事を続けられなくなったり、自分の力だけで日常生活を送れなくなったりすることもあります。実際、脳卒中を起こす脳出血、脳梗塞、くも膜下出血などの脳血管疾患は、日本人の死因の第4位、要介護者の原因の第1位です。脳卒中は、老衰になる前の中年にとっては、死因の第3位死因の第1位は悪性新生物、第2位は心疾患(高血圧症を除く)、第3位は老衰です。ご想像のとおり、老衰になるためにはそれなりにアダル

眠らない願望は、睡眠欲よりずっと危険
残念な三大欲求神話日本人なら誰でも、三大欲求とは「食欲、性欲、睡眠欲」だと知ってますよね。実は私の50年の人生には、あまり「三大欲求」って単語は登場しなかったので、意識していませんでしたが、最近、知ったというか、睡眠の話題で引き合いに出されるのを耳にする機会が増えました。おそらく生殖や摂食や睡眠は、ないと死んでしまう生理的なもので、だからといって本能のまま貪ったら、不健全だというノリだと察します。実際にショートスリーパー育成講座の冒頭では、「人間の三大欲求である食欲を貪れば肥満(=不健康、病気)になり、性欲を貪れは性犯罪を犯す、すなわち睡眠も理性ある人間なら制限してしかるべきだ」的なことを強調します。そもそも、睡眠の定義は意識がないことですから、睡眠は欲求の対象にはならないような気がしますが、どうでしょうか?気絶欲求とか、失神欲求とか、意識不明欲求とかないでしょ?食事や性行為は、意図せずにするのは難しいですが、眠りたいのに眠れないという不眠の症状はあっても、欲望に任せて睡眠を貪って犯す罪は、せいぜい遅刻くらいのもんではないでしょうか?それが罪になるのも社会のルールがあるからで、生物学的

漫画はとにかくすばらしい
「睡眠はコントロールできる」遠藤拓郎/江川達也(メディアファクトリー新書)書評です。「漫画」が一番伝える力が強いので、現在、心陽でも、漫画推しの友人研究者、竹林正樹先生と協力しながら、準備を進めております。本書は、その参考に手に取りました。睡眠の情報を魅力的に伝えるためには、第一に皆さんの毎日の生活力、そして患者力が上がるものにしたいと思っています。こんな情報をこんな漫画で読みたいというご意見を、絶賛募集中です。さて、セミナー受講者、産業医面談者、スリープDXプログラム受講者、そして患者は、口を揃えて「物の本には、ほにゃららら」と言います。まあ、私がそれは科学的に、あるいは生物学的に、あるいは社会的に合っているか合っていないか、好みが重要な因子なので好きか嫌いで決めればいいとか、はっきりジャッジ(?)してくれるから、叱られるとわかっていて、いろいろな情報を教えてくれるものでもありますが、たいてい、「物の本より私のほうがガチで勉強してるので信じなさい」とまず一蹴します。まあ、彼らは何も悪くないんです、物の本を鵜呑みに信じていないからこそ、私に振ってる点では、私のほうを信じてくれているので

anan 2冊の睡眠特集
産業医や主治医より、anan を信頼するのが、20代前半から30代前半、平均年齢31歳、会社員また公務員が全体の約半数を占める anan 読者だと思います。というわけで、若者へのメッセージ力を学ぶべく、本日は2冊の睡眠特集にツッコんでいきましょう。若い女性からの睡眠相談で多いのが、自己啓発セミナーでそそのかされてショートスリープや朝型生活を実行したいというパターン1と、効率的な睡眠を取りたいので睡眠薬を処方してほしいというパターン2です。現在、仕事が楽しくて、キャリア上昇志向タイプにパターン1が多く、ちょっと仕事にくさってて、仕事以外に関心が向いているタイプにパターン2が多いと感じています。どちらもスタイルが良くて、きれいな人が多いです。若いうちは、睡眠に問題があっても、きれいでいられるのです。若い女性に話してもピンとこないと思いますが、睡眠時無呼吸症候群の治療をはじめたそんなに若くない人々が必ず周囲から驚かれるのが、「若返る」ということです。睡眠中、特に前半の深い睡眠中は、成長ホルモンやメラトニンなど、細胞のバグを修復して、若返りを促進するホルモンがたくさん出るので、寝る子だけでなく

スーパーホルモン・メラトニン 【熟睡者】
「熟睡者」の書評と、体温と並ぶ睡眠リズムの同調因子、「光」によってコントロールされるメラトニンの紹介です。

睡眠検査機器を受け取ったら読むコラム
心陽の睡眠検査を受けてくださる方に向けた説明のページです

睡眠分野から始める歯科医科の連携
①睡眠時無呼吸症候群(SAS;Sleep Apnea Syndrome)のこと【なぜSASを治療するのか】 健康な睡眠に対して、診療の対象となる睡眠障害のうち、最も頻度の高い疾病がSASです。 SASとは文字通り、眠っている間の呼吸が止まってしまう病気ですが、睡眠中の問題なので、自覚症状がないことが多いです。 SASを放置すると確実に、生物として致命的な2つの実害が進行します。1. 低酸素状態 酸素が不足し、二酸化炭素が過剰になり、循環器系に大きな負担がかかり続けることによる健康障害です。心血管(循環器)は、血圧、脈拍、血糖値や血中脂質などによって常にダメージを受けていて、もともとの血管の脆弱性が蓄積したダメージに耐えられなくなると破綻し、心臓発作や脳卒中などの心血管イベントが発生します。 本来は血圧や脈拍が下がるはずの睡眠中、呼吸障害による酸素欠乏に血圧と脈拍を上げて対応する結果、睡眠中に血管にかかるストレスが心血管イベントのリスクを高めます。また、夜間の心血管ストレスを減らすため、心房からナトリウム利尿ペプチドというホルモンが分泌されることが、尿意で中途覚醒する原因です。2.

便は便利 (大腸がん検診)
小西先生の記事を記念して、2018年5月のコラムを書き直しました。小西先生の記事についてのFB投稿はこちらです。・・・・先日も小西先生ラブな投稿をしたばかりで、ほとんど推し活状態ですが、非常にわかりやすい記事です。 小西先生が、「やはり肉食はよくないんですね」というコメントに、「 肉は僕もたくさん食べるよー笑。 肉食が悪いんじゃなくて、肉食なのに検査しないのが悪い」と答えてらっしゃいましたが、まさに、大事なのはこの点なのです。私たち専門家は、科学的に明らかになっているリスク因子をこの記事のように正確にお伝えすることができます。 それは皆さんのライフスタイルにケチをつけるためでは決してありません。 記事中にもあるように、「おいしい肉を食べ、お酒を飲むことも人生の楽しみの一つ」だと、私たち専門家もよく知っています。 大切なのは、大腸がんにならないことではなく、素敵な人生を送ることです。 だからこそ、様々なリスク因子を教えてくれた最後に、一番大事なメッセージを届けてくれています。「日本で多く用いられる便潜血検査キットは、世界的に見ても感度が高く、2度の排便を用いる便潜血2回法により進行大腸
