株式会社心陽

インフルエンザ関連ブログ(2016~2017)過去のブログから

「インフルエンザワクチンって効かないこともあるんですよね?」


それではそもそも「インフルエンザワクチンが効く」ってなんなの? というと、一応、定義があるんです。

インフルエンザワクチンの有効性の国際的な評価基準は、こちらのコラムをご覧ください。

「二度目はいつ頃受ければよいですか?」


こちらもよくあるご質問です。
接種の前に、「大人は一度」とご説明しているのですが、
毎度、ご質問くださる方がいらっしゃるので、わかりやすいリサーチを共有します。

ちょっと古い(2009)ので、3価ワクチンです。

(治験概要)
200人の成人で通常量or倍量接種と1回or2回接種の4群で抗体価の様子を比べてみました。

(結果)
●本件の被験者の性別・年齢は図の通りです。
●接種前の H1N1 の HI 抗体保有者(≧40 倍)は、198 人中 11 人(5.6%)。

●抗体保有率(接種後≧40 倍):4群でたいして変わりはなかった
 15μg1 回接種後では、HI 抗体価 40 倍以上の人が 98 人中 77人(78.6%)
 30μg1回接種後では、HI抗体価 40倍以上の人が 100人中 88人(88.0%)
 15μg2 回接種後では、HI 抗体価 40 倍以上の人が 98 人中 76 人(77.6%)
 30μg2 回接種後では、HI 抗体価 40 倍以上の人が 100 人中 88 人(88.0%)

●抗体陽転率:抗体価4倍以上上昇し かつ HI 抗体価が 40 倍以上の方の割合
15μg1回接種後では 98 人中 72 人(73.5%)
30μg1 回接種後では 100 人中 87 人(87.0%)
15μg2 回接種後では 98 人中 70 人(71.4%)
30μg2 回接種後では 100 人中 88 人(88.0%)

●接種前の抗体価を基準とした抗体価変化率
15μg1 回接種後は 9.28 倍
30μg1 回接種群後 20.97 倍
15μg2 回接種後は 8.65 倍
30μg2 回接種群後 17.75 倍

●抗体有意上昇率:
「HI 抗体価の変化率が 4 倍以上の割合」
15μg1 回接種後は 80.6%(98 人中 79 人)
30μg1 回接種群 92.0%(100 人中 92 人)
15μg2 回接種後は 80.6%(98 人中 79 人)
30μg2 回接種群 96.0%(100 人中 96 人)

というわけで、だからなんなの? という問の答えは、
普通の量を1回打つのと、量を増やしたり、回数を増やしたり、どっちも増やしたりするのと、
有意な差はなく、普通の量を1回打っても充分、効くということなのでした。

もちろん予想通り、回数や量を増やすことによって、
多少、効き目が増えるようですが、数値としてまったく差が出てない評価もありますね。

ただ、冒頭の問への答えに戻りますと、
どの群にも100%という数字がない以上、
「効かないことがないわけではない」と言わないわけにはいかないようです。

妊娠とインフルエンザワクチン

これから赤ちゃんを授かる方へ


妊娠中の女性こそ、インフルエンザワクチン接種をするべきだと私は考えますが、世の中にはいろいろなことを言う人がいるので、混乱してしまいますよね。
誰でも生まれてくる赤ちゃんにベストな選択をしてあげたいと思うのは当然だし、お母さんになるあなたにとって一番安心で安全でありたいと周囲の人は願っています。
オーストラリアでは日本の妊娠12週になってはじめて妊娠という診断が下されますが、日本の妊娠は尿中にヒト絨毛性ゴナドトロピンが検出されればポジティブです。だから、ちょうど赤ちゃんがほしくてがんばっている最中の女性は、ずいぶん早く診断されてしまいます。そういうタイプの女性ほど、ワクチンを打つべきか、打たざるべきか、迷っちゃうと思います。
だから、まだ妊娠していないなら迷わず打つことをオススメします。ワクチン接種で妊娠しにくくなることは証明されていないし、理論的にもありえないので、準備しておきましょう。

イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどでは妊娠中、優先的に無料接種


イギリスでは妊娠中の死亡原因の11件に1件がインフルエンザワクチン感染によるものでした。(9.1%)
また、インフルエンザに感染した際に集中治療室に入る率が、妊婦では全体の10倍以上になるというデータもあります。
妊娠中は免疫の状態が変化するため、インフルエンザに限らず、感染症が重症化しやすいリスクがあります。
妊娠中のインフルエンザ感染と出生してくる子どもの双極性障害の関係を示唆する研究もあります。
ワクチンを接種することで赤ちゃんに影響があるとすれば、移行抗体の影響で赤ちゃんがインフルエンザにかかりにくくなることです。生後6ヶ月までの感染が41%減少したという北米のデータがあります。
1歳になるまで赤ちゃんにワクチンを打つことはできないので、お母さんが受けておいてあげるのがよさそうです。

インフルエンザワクチンの副反応


そう言われても気になるインフルエンザワクチン接種による有害事象について、国内の報告をみてみましょう。
最新の報告である、2014-2015年シーズンの推定接種者数はのべ51,378,967人で前年より600万人くらい増えていますが、副反応の報告頻度は変わりませんでした。
副反応の報告数は0.0005%(200,000人に1人の割合)、このうち、重篤なものが0.0002%、うち死亡報告数が0.00002%でした。
報告症例の年齢は0~9歳までと70歳以上に集中しており、10歳以上70歳未満で最も重篤な副反応の報告は、2シーズン合わせて1件でした。
死亡報告のいずれの症例においても、専門家の評価によると基礎疾患の悪化や他の要因による死亡の可能性が高いと考えられ、ワクチン接種と死亡との直接的な明確な因果関係が認められませんでした。

インフルエンザの感染者数と死亡者数(厚労省HPより)

例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。
国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001年)~1818(2005年)人です。
また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。

ワクチンを打たない理由

雪印メグミルクの調査によると、2014年シーズンにインフルエンザワクチンによる予防接種を受けなかった人は約75%。

受けなかった理由の1位は「高価だから(29%)」
2位は「病院に行くのが面倒だったから(27%)」

2025年のファーストイノベーションの調査でも、受けない理由は、同様でした。

  1. お金がもったいない

  2. 病院に行くのが面倒

  3. 効果をあまり感じない

普段の受診でも、困っていないが一番前に来て、
困っていないのに一銭も使いたくない、
困っていないから面倒、につながります。

予防行動は、困らないように、困っていないときにするもの

このシンプルなメッセージを皆さんに捧げます。

インフルエンザワクチンを接種する理由、接種しない理由があり、接種する自由としない自由があります。

でも、特に打たない理由については、誤解があるのかもしれないな、と毎年、感じてしまいます。

特にメディアが扇情的にワクチンを推奨したり、忌避したりするので、多くの人は戸惑ってしまいますよね。
だから企業がデフォルトオプションを作ってください、というのが心陽の意見です。

実査に上記調査による受ける理由TOP3は、以下です。

  1. 家族・子どものため

  2. 職場・学校で必須だから

  3. 毎年なんとなく受けている

このうち、会社ができるのは、2番ですよね。

集団接種のお問い合わせはこちらから。

https://www.shiny-o.co.jp/contact

アメリカの接種率が rhe Healthy People 2020 の目標にほど遠いのは、経済格差が理由だから、もっと無料接種の範囲を拡げなければならないというアカデミックな記述の傍らで、インタビューでは「必要ないから」って回答が一番多いようです。
実際、「かかったことがないから」打つ習慣のない人や、「昨年かかったから」はじめて打つ人が日本でも多いですね。

よくあるご質問

  • インフルエンザワクチンを受けてもインフルエンザと診断されることがありますか?
    はい、感染予防の保障はできません。
    感染予防効果の測定もできません。
    しかし、確実に重症化を防いでくれます。

  • インフルエンザワクチンは副作用がありますか?
    はい、副反応の報告はありますが、インフルエンザ感染予防、重篤化予防という主作用の便益が上回ると評価されます。

  • メディアでワクチン陰謀論がありますが、だいじょうぶですか?
    メディアが流布する悪口もヒントの一つにして、自分で判断してください。
    私は、顔を隠した陰謀論より、科学的根拠や国の推奨を信じます。

  • どうして保険適用されないんですか?
    健康保険を使用する療養の給付は病名に対する診療が原則なので、未病の状態の予防医療には適用されない場合があり、インフルエンザワクチンもその一つです。
    保険適用がない=科学的に推奨されないという解釈は誤解です。
    ワクチンは、健康保険を使わないので、日本の医療費を増やしません。
    (インフルエンザにかかった際の治療は、医療費増加の一助になります)

インフルエンザ予防接種費用の会社負担

さらに、ワクチン接種のような予防のための医療行為にかかった費用は、おかしなことに医療費控除の医療費として申告できません。
しかし、全社員を対象に希望者全員の費用を負担する場合は、福利厚生費として損金算入が可能です。
健康経営企業には、プレゼンティーズム、アブセンティーズムを最小にする職場の集団接種をオススメします。

集団接種のお問い合わせはこちらから。

https://www.shiny-o.co.jp/contact

個人のご予約はこちらから。

https://wix.to/ZlTXaVR

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