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第41回日本ストレス学会で【「0.6%からの逆襲」高ストレス判定の再設計と妥当性検証】を発表します

Yoko Ishida

2025年9月14日

X-checkのアルゴリズムの科学的な検証です

【背景】ストレスチェック制度開始から10年が経過し、対象拡大が決定しているが、事業場規模が小さいほど実施率も、高ストレスと判定され、産業医面談を受診する高ストレス者の割合も低く、全受検者の0.6%未満にすぎない。「残る99.5%」の労働者を含む全受検者がストレスチェックをきっかけにメンタルヘルス不調の一次予防として具体的な行動変容を開始すると同時に、その文化構造の変革に、明確な方針を持った組織改革、環境改善に踏み出すことを叶えるストレスチェック制度準拠のパブリックメンタルヘルス増進サービスX-Check(クロスチェック)を開始する。


【目的】本研究は、X-Checkの高ストレス判定の妥当性を検証する目的で行う。X-Checkの高ストレス判定は、ストレスチェック指針の〈調査票のうち、「心理的な負担による心身の自覚症状に関する項目(以下「PPSR」:Psychological and Physical Stress Reaction)」の評価点数 の合計が高い者〉を採用し、職業性ストレス簡易調査票(以下「BJSQ」)簡略版23項目のA(PPSR)11項目の合計点が30以上とする。


【方法】2018年4月1日から2019年3月31日にA社のサービスでストレスチェックを受検した22876人のデータを用いて、X-Checkの判定とストレスチェックマニュアルの〈評価基準の例(その1)〉、BJSQ57項目のPPSR(29項目)の合計が77点以上、または「仕事のストレス要因」(17 項目)及び「周囲のサポート」(9 項目)の合計点数が 76 点以上、かつ、の合計点数が 63 点以上の判定(以下「その1」)を比較した。


【結果】欠損値を含む1105データを除いた21771データのうち、X-Checkの高ストレス判定は3377データ、その1は4490データであり、一致率92.21%、Cohen’s Kappa係数0.727、95%信頼区間0.715~0.739、感度71.96%、特異度96.81%、陽性的中率83.7%、陰性的中率93.82%であった。また、ROC曲線分析によると、AUC(曲線下面積)は0.949、最適カットオフ値(Youden Index最大)25.00、感度90.4%、特異度80.2%と、判別精度は極めて高かった。


【考察】X-Checkの高ストレス判定基準の実用的妥当性が示されたと考える。

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